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森永卓郎講演の風景

朝刊
06 /04 2012
信子「いやぁ~、プロの漫談師はやっぱり面白いねぇ」
益利「綾小路じゃないぞ」
信子「経済漫談でしょ?つーかこんなに混むとは思わなかったわ。ちょっと舐めてた」
益利「結構有名人だしな。客層も高齢者と若くてもギラギラしてるような人ばかりだし」
信子「まあでも講演ってこうやればいいんだって勉強になったわ。フェルドマンさんの時とはまるで違うし、フェルドマンさんの時は人も少なかったしねぇ。やっぱりテレビで活躍するってのは喋りがうまいんだね」
益利「まあ、内容は別に取り立てて目新しい内容でもないしな」
信子「いやでも竹中平蔵との確執の話はマジサイコーだった!ああいうライバル関係っていいね。逆に羨ましいわ」
益利「竹中さんが森永来るなら行かないよと言うと森永さんが下ろされるって言う奴か」
信子「経済って不思議よね。まさに経済予測する人って一種の哲学者のようになって、結構みんな正解だと思う政策がまるで違ってくる。だから、思いっきりぶつかり合うし、わかり合えない。民間企業の競合他者とはまるで違って歩み寄れないところはキリスト教とイスラム教みたいなものね」
益利「で、お前は森永さんの経済的な政策はどうなんだ?」
信子「うーん、まあ気持ちはわかるけど~みたいな?確かに過剰流動性を増やすってのはセオリーだけど、日本は政策が偏ってたから、その偏りがその通貨量を増やすことを阻害してる。というかそのリスクが半端ない。森永さんも言ってたけど、金利が上がれば国債価格が下がる。まあ諸外国の銀行ならこれはそんなに問題ではないけど、日本では別。日本の銀行は大蔵省の子分と森永さんも言ってたけど、それがまた問題で護送船団方式でみんながみんな国債を持ちすぎてるってのが問題。森永さんが言ってた通り金利が1%上がれば銀行が大損失を被るわけだけど、それがメガバンクだけならまだしも、地銀も郵貯もやられるでしょ。はっきり言って外資銀行以外の銀行は綺麗さっぱり無くなるリスクがかなり大きい。だから、日銀は過剰流動性よりも金利に神経をすり減らしてるのが現状だと思う。まあ、個人的にはデフレであれインフレであれ経済は良くできているから、必ず借金した分の不幸は襲ってくると思うの。それに一千兆円がそう簡単に被害もなく無くなるわけ無いでしょ?金利上昇に伴っての銀行全滅のシナリオなら一千兆円は確かに一気に精算されるけど、その代償が個人も法人も全預金没収って事態だし。でもこれなら国債が国民の預金で支えられてたという現実にリアリティが実感出来ると思うけどね。国民は預金すると言う事が国債を買ってるという事と同じだと実感出来る」
益利「過剰流動性をギリギリ銀行の利益を帳消しにするだけにコントロール出来たらベストなんだけどな」
信子「金利上昇を銀行の利益分だけにするわけね。マーケットってのは臆病者の集まりだから、誰かが売り始めたら売り尽くすまで売るのが相場。そうほどよく金利をコントロールするのは難しいだろうな。まあ、どっちにしても高止まりした日本国債が落ち始めたら日本の銀行危機が来るわけだけど。政府としては自らその道を選びたく無いわけよ。もうちょっと日本の銀行がそれぞれのポートフォリオが違ってれば状況は違っただろうけど。株式運用の銀行とか外国株運用の銀行とか外国債運用の銀行とかね。日本の銀行はどこも日本国債だからなぁ」
益利「もしも銀行事に運用資産が違ってたら、日本の国債がここまで高止まりしてなかっただろうな」
信子「まーね。高くても2%くらいだったらもうちょっと色々出来ただろうけど、1%割れてる状況だしね。でもあたしもこんな閉塞的な日本社会ならいっそどうなるかわからないけど、過剰流動性をドルやユーロと同じくらいに増やしたらいいとは思う。このままじゃ何も変わらないどころか金利維持したまま国債発行額抑制案と言えばそりゃエリート中のエリートである財務官僚のアイデア通りに増税しかないだろうしね。でも増税した社会は確実に縮こまっていくしかないし、ろくな未来も見えないよ。だったらいっそ一気にぶち壊して再構築から始めりゃいいのよ。銀行無くなってもパニックになっても死ぬわけでもないし。もしかしたらなんとか銀行が粘ってくれて銀行が生き残ればしめたものだし」
益利「ただもうそうなったら、日本の国債の信用は無くなるから、今までみたいに高止まりってわけにはいかないよな」
信子「やっとそこでこの国の財務省がやりくりってのを憶えるのよ。日本中の大学も出てない主婦が普通に学ぶことを日本の東大卒のエリートは大学ではなくて国を破綻させて学ぶわけよ。なんて優秀なのかしら!我が国のエリートは」
益利「まあ、何にしても当面の日本の最大の敵は外国ではなくて、積み上げた一千兆円の借金というわけだよな」
信子「あたしの考える対一千兆円債務戦略があるの」
益利「ほう、デカく出たな。どうやるんだ?」
信子「一千兆円が破裂して国際市場を破壊する前に、ギリシア型の半デフォルトをするしかないと思うのよね。まあパニックは起きるけど、一千兆円でデフォルトするよりは影響が小さいし、五百兆円まで債務が圧縮されればまだコントロールしやすいし、金利上げても問題無くなるじゃない?だから、半デフォルトと過剰流動性のコンボならなんとかなるんじゃないかと。あたしはこの一千兆円を片付ける為には多少の損害は受け入れないとダメだと思うけど、その覚悟があればまだなんとかなるんじゃないかと思うんだよね」
益利「日本国債の半デフォルトという事は銀行の損失も大きいし、実質預金を半分没収されるようなものだから、全預金半減という事態か。パニックにはなるけど、まだ預金が残ってる分なんとかなるか…」
信子「それくらい受け入れないともう無理じゃないかなと思うけど、それを受け入れれば銀行預金に金利が付く普通の社会に戻れるわけよ」
益利「今の若い子って銀行預金に金利が付くって感覚知らないんだよな。お金預けておくだけでお金が増えるなんて環境になったらきっと驚くだろうな」
信子「バブル絶頂期には5%とか付いてたしねぇ。百万預けておけば一年で五万円増えてるなんて意味がわからないと思うわ」
益利「今がどれだけ異常というか、その異常に慣れすぎだな。ゼロ金利当たり前って」
信子「今気付いたけど、流行りのイスラム金融の先駆けじゃない…?」
益利「あ、確かに…」

黒崎銀二

Twitter:Ginji_k
この作品はフィクションであり、実在の人物・団体・事件などとは一切関係ありません。
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2007年8月31日開設
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