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バトルオブシリコンバレーからソーシャルネットワークの風景

朝刊
01 /09 2012
信子「パソコンの登場により、我々の生活は一変すると思えていた。確かにパソコンの登場は劇的な変化を我々にもたらしたわけだが、その変化とは我々をディスプレーの前に張り付かせることだ。便利なはずのツールであったパソコンは結局ディスプレーに鎖で繋がれる生活になってしまった。便利なはずのパソコンは我々にパソコンの部品になることを強要し続けている。それはタブレット型PCになったところで変わらないだろう。そこで私達はそんなパソコンの奴隷になる世界から皆さんを救うべく新商品を開発しました。これはウォークマンやパソコンに次ぐ生活スタイルを一変させる商品になるでしょう。それがこの…」
益利「この、何?」
信子「あー、なんかプレゼンごっこやりたいからプレゼンありきで作ったので、商品はまだないわけよ」
益利「なんだそりゃ」
信子「なんかスティーブジョブスみたいにカッコ良くやってみたかったわけよ。でもさ、正直パソコン並の新アイテムがそろそろ出てもいいんじゃない?パソコンやそれの派生のスマホもメリットは浸透したけど、デメリットも結構見えて来たじゃない。パソコンの無かった時代と仕事の仕方が変わったけど、パソコンの無かった時代の方が働いてる感がもっと感じられたじゃない。なんかパソコンに張り付いて一日終わりましたってどうなのかとも思うのよね。絶対に人生に絶望しそうじゃない?給料良くてもパソコンずっと見て終わる人生。どうなのよ」
益利「確かになぁ。パソコン見続けてるのって結構苦痛に感じる時がある。だからそんなプレゼンやりたかったのか?」
信子「プレゼンはバトル・オブ・シリコンバレーのジョブズ見てから影響受けたの。やっぱりカッコいいわね、ジョブズ」
益利「へえ、こんな映画があるのか。ジョブズとゲイツの話とか面白そうだな」
信子「さらにソーシャル・ネットワークのコンボまで含めるともっと面白いわね」
益利「まさにITの大河ドラマだな」
信子「これ見るとジョブズ、ゲイツ、ザッカーバーグって三者三様で面白い。様々な体験から芸術家肌で暴君的で宗教的なカリスマを持つジョブズと空手でありながらもはったりで契約を先にとってしまって億万長者になるゲイツ、頭が良すぎてプログラムの天才でありながらも女性に対してコンプレックスを持つザッカーバーグと三人ともキャラがまるで違うのよ。頭の良さ、と言うかプログラムの天才ならザッカーバーグだろうけど、ジョブズのカリスマ性は他の二人には無いし、ゲイツのOSなんか持ってもいないのにOSを売る契約をしてしまう博打とかOSが手に入らなかったら詐欺師だったという綱渡り。しかもOS自分で作ってないし、OSを持ってる人から安く買って高く売りつけたわけで、まさにITの貿易ね。さらにマックからもアイデアを盗んでウィンドウズを作るとか。ザッカーバーグもボート部の学生名鑑サイトのアイデアの影響でフェイスブック作ったところもゲイツのウィンドウズに似てるし。なんかもうアイデアの戦争よね。あ、ジョブズもゼロックスからマウスとかグラフィックソフトを拝借してたりとか。なんかもうスゴい」
益利「全員、一気に億万長者だしなぁ」
信子「ジョブズのゼロックスからマウスとか日本だったら、絶対に新興企業であるアップルが潰されてたわね、検察に。そこがアメリカのすごいところと言うか懐の深さというか」
益利「しかし、ジョブズとゲイツの映画まであるとはアメリカってスゴいな」
信子「制作が1999年ってのも面白いわね。この映画ではジョブズがアップルに復帰したところで終わるわけよ。まさかこの後にiPodブームが起きて今のスマホブームまでジョブズがIT業界を牽引するとは思ってなかっただろうしね。逆にゲイツは億万長者にはなったものの、マイクロソフトはPC普及期からネット普及期ほどの成長は無い代わりにグーグルが台頭し、フェイスブックが爆発的な成長している。この業界アップルみたいにもう一度ヒット商品を作るのは難しいのね」
益利「大成長したIT企業は優れたアイデアのサービスで成長してるけど、その起業時のサービスを越えるアイデアを生み出した企業ってないよな。グーグルは確かに検索サイトはスゴいけど、検索とそれに付随するサービス以外で検索を越える優れたアイデアってないし。フェイスブックもまだフェイスブックだけだし。マイクロソフトのウィンドウズとそれに連動するオフィスソフトはスゴかったし、ネスケをIEが駆逐するまではスゴかったけど、それ以降のネットが主戦場になったらパッとしないしな。アップルくらいじゃないか、パソコンを生みだして、マックを作って、iPodからiPhone、iPadと新サービスと商品を生み出し続けてるのは。やっぱりジョブズのアイデアマンとそのこだわりはスゴいと思うよ」
信子「そのジョブズが亡くなったわけだし、この先のIT企業ってどうなるんだろうね。創業事業を越える事業を生み出すIT企業がアップル以外に出てくるのかってとこよね。グーグルって投資や開発してる割に検索を越えるサービスはまだよね。グーグルアースも検索の一環だし。ツイッターやフェイスブックをグーグルは作れなかったってのが事実なわけよ。あれだけ大企業だ天才がたくさんいる、投資もしてるのに。それはマイクロソフトも言えるわね。90年代あれだけ儲けて、投資や開発もしてただろうに、検索サービスはヤフーやグーグルにもっていかれたわけよ。ネットブラウザでネスケを潰したまで順調だったけどね」
益利「まあ、また新しいサービスか何かがどこかの新興企業が生み出すだろうな」
信子「ただあたしはそろそろパソコン中心というか、ネットも限界な気もするのよね。いや、まだまだネットも成長していくだろうけど、何かパソコン並の何か全く新しい物が生まれたら、一気にネット成長中心の経済が一転するというか、そんな商品が生まれて欲しい気がするの。それが何かはわからないけど、そろそろディスプレーに張り付く仕事じゃないスタイルになるべきじゃないかと」
益利「まあ、そんな物が思いついたら自分で作るんだろうけど、一番それに近いアイデアは電脳コイルの電脳メガネみたいなものか。あれが出来たら、事務職が事務所に張り付く必要が無くなるから、仕事のスタイルは大分変わるかな」
信子「普通に考えたら電脳メガネ型PCがそれになるわよね。でもあたしはもっと意外で誰も想像しない物が出て欲しいと思うのよ」
益利「それが簡単に思いつくなら苦労はしないけどな」
信子「ただアイデアが思いつけば完成したも同然だわ。世界で一番性能がいい部品が揃ってのは日本だもの。間違いなく日本の部品を集めればそれが完成するはず。と言うか日本の技術を全部探して組み合わせればきっとそれが完成するはずだわ」
益利「まあ、今の日本で作れない物はどの国でも作れないだろうな。値段は新興国で作るよりも高くなるだろうけど」
信子「そういう意味では日本はハードの部品的に今一番恵まれてるわけよ。後はアイデアよ。なんかどの会社も自分の技術ありきですごい技術使ってしょうもない新商品を作ってWBSのトレタマで発表してるし」
益利「そうなると今日本に必要なのはジョブズだなぁ」
信子「ジョブズって信長みたいじゃない?日本はいつも信長様を求めてるのよね」
益利「だけど官僚は信長が大嫌いだろうけどな」
信子「間違いなく検察に社会的に抹殺されるわね。ホリエモンみたいに」
益利「ホリエモンが成功してたら続く世代に本物が出てただろうけどな。ライブドア事件以降野心家はなりを潜めてるからな」
信子「まあ、本物ならきっとしびれを切らしてそのうち出てくるわよ」
益利「パソコンに次ぐ生活を変えるツールか。一体何だろうな、それ」
信子「個人的には安価な自家用プロペラ機とかがいいんだけど」
益利「確かにそれなら生活も変わるし、雇用は車並みに増えるな」
信子「あたしはそういう感じのパソコンやネット以外の新アイテムを期待したいのよねぇ」

黒崎銀二

Twitter:Ginji_k
この作品はフィクションであり、実在の人物・団体・事件などとは一切関係ありません。
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2007年8月31日開設
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